「家の外壁に生えたツタ、おしゃれで気に入っているけど、放置して大丈夫かな?」
「ツタを撤去したいけど、自分でできるもの?それとも業者に頼むべき?」
このようなお悩みをお持ちではありませんか?
緑豊かなツタは、建物の外観に趣を与えてくれますが、その生命力の強さゆえに、放置すると建物に深刻なダメージを与えてしまうかもしれません。最悪の場合、外壁の劣化や雨漏り、建物の資産価値低下に繋がることもあるでしょう。
しかし、いざ撤去しようと思っても、正しい方法や手順、費用感がわからず、一歩を踏み出せない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんな外壁のツタに関するあらゆるお悩みを解決するため、以下の内容をご紹介します。
この記事をお読みいただければ、あなたの状況にぴったりなツタの対処法がわかり、大切な家をツタの被害から守る具体的な行動がとれるようになります。
「ツタくらいで大げさな」と思われるかもしれませんが、ツタの繁殖力と壁への固着力は想像以上です。放置することで、以下のような様々なリスクを引き起こします。
ツタは、気根(きこん)と呼ばれる細かい根を無数に伸ばし、外壁材のわずかな隙間や凹凸に侵入していきます。この気根が成長する過程で、モルタルやサイディング、レンガなどの外壁材を内側から圧迫し、ひび割れ(クラック)や欠損を引き起こすのです。特に、塗装面に広がったツタは、塗膜を直接突き破り、その防水機能を著しく低下させます。
ツタが壁面に固着する力は非常に強く、無理に剥がそうとすると、塗膜ごとごっそりと剥がれ落ちてしまいます。また、ツタの葉が壁面を覆い尽くすことで、壁内部の湿気が逃げにくくなり、カビや苔の発生原因となります。劣化した塗膜やひび割れ箇所から雨水が浸入し、構造躯体を腐食させる雨漏りへと発展するケースも少なくありません。
ツタの葉や茎が密集した場所は、ゴキブリやクモ、ムカデといった害虫にとって格好の隠れ家となります。湿気が多く、天敵からも身を守りやすい環境のため、害虫が繁殖しやすくなるのです。さらに、ツタを伝って2階の窓や換気口から害虫が室内に侵入してくることもあります。
ツタは壁面だけでなく、雨樋やエアコンの配管、電線など、あらゆるものに絡みつきます。ツタが雨樋に詰まれば、雨水が正しく排水されず、オーバーフローして外壁を汚したり、雨漏りの原因になったりします。また、配管や配線に強く絡みつくことで、それらを締め付け、破損させてしまう危険性もあります。
手入れの行き届いていないツタは、建物の外観を損ない、「管理されていない家」という印象を与えてしまいます。将来的に不動産を売却する際に、ツタが原因で外壁の補修が必要と判断されれば、その分査定額が下がってしまう可能性は十分に考えられます。
一言で「ツタ」といっても、実は種類があり、その性質によって撤去の難易度が変わります。代表的なのは「ナツヅタ」と「フユヅタ(キヅタ)」です。
ご自宅のツタがどちらのタイプかを見極めることで、より適切な撤去方法を選択できます。
範囲が狭く、高所でない場所のツタであれば、ご自身で撤去することも可能です。ここでは、安全かつ効果的にツタを撤去するための手順と道具を詳しく解説します。
生きているツタは水分を多く含み、壁への固着力も強いため、非常に剥がしにくいです。まずは、ツタの供給源である根元を断ち、枯らしてしまうのが最も効率的です。
幹を切断し、除草剤の効果でツタが枯れてきたら(葉が茶色く変色し、パリパリになったら)、いよいよ本体を剥がす作業に入ります。
ツタ本体を剥がしても、壁面にはおびただしい数の付着根や吸盤の跡が残っています。ここからが最も根気のいる作業です。
これが最も基本的な方法です。皮すきを使い、壁を傷つけないように注意しながら、根気よく跡を削り取っていきます。ワイヤーブラシは強力ですが、モルタルやサイディングの表面を傷つけるリスクがあるため、目立たない場所で試してから使用しましょう。
外壁塗装を後で行う予定がある場合に非常に有効な方法です。トーチバーナーの炎で付着根をピンポイントで炙ると、炭化してポロポロと取れやすくなります。
【火災注意!】
可燃物の近くでは絶対に使用しないでください。また、同じ場所に炎を当てすぎると壁が焦げたり、ひび割れたりする原因になるため、素早く動かしながら作業するのがコツです。必ず消火用の水を用意し、風のない日に行いましょう。
ある程度削り取った後の仕上げとして、高圧洗浄機を使うと細かいカスをきれいに洗い流すことができます。ただし、水圧が強すぎると外壁を傷める可能性があるので、ノズルの距離や角度を調整しながら行いましょう。
剥がしたツタや削り取ったカスは、お住まいの自治体のルールに従って正しく処分してください。大量に出る場合は、数回に分けてゴミ出しするか、専門の回収業者に依頼しましょう。
2階の壁面にまでツタが及んでいる場合、安易にハシゴをかけて作業するのは非常に危険です。不安定な足場での作業は、転落事故に繋がる重大なリスクを伴います。ご自身の安全が確保できない高さの作業は、迷わず専門業者に依頼してください。
範囲が広い、高所作業が必要、自分で行う時間がない、きれいに仕上げたい、といった場合は、専門業者に依頼するのが最も安全かつ確実な選択です。
建物の大きさやツタの範囲、足場の有無によって費用は大きく変動しますが、一般的な2階建て住宅(延床面積30坪程度)の場合、30,000円~100,000円程度が目安となります。
高所作業で足場が必要になると、費用は一気に跳ね上がります。
もし、近い将来に外壁塗装を検討しているのであれば、ツタの撤去も塗装業者にまとめて依頼することを強くおすすめします。
せっかくきれいに撤去しても、根本的な対策を怠ると、ツタは再び生えてきます。撤去後のメンテナンスが非常に重要です。
今回は、外壁のツタを撤去する方法について、ご自身で行う場合と業者に依頼する場合の両面から詳しく解説しました。
外壁のツタは、放置すればするほど除去が困難になり、建物へのダメージも深刻化していきます。
この記事を参考に、ぜひお早めの対策を検討してみてください。あなたの行動が、大切な住まいの寿命を延ばし、その価値を守ることに繋がります。
※この記事は、一般的な情報提供を目的としたものであり、法律や税務に関する専門的なアドバイスを提供するものではありません。具体的なアドバイスについては、専門家にご相談ください。
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